「僕の作る映画と違って、この作品は映画というものを全く疑ってないように見えた。監督の浅川にはもっともっとその視点を研ぎ澄ましてほしいと思った。次また観せてね。」
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映画監督 山下敦弘 (「ばかのハコ船」「リンダ、リンダ、リンダ」)
「4月にフランクフルトの第5回ニッポンコネクション映画祭で見た「赤を視る」は心を打った。日本映画に珍しい実在性を感じさせてくれたこの作品の完成度は非常に高く、「死」に直面することによって「生」の意味を見出すという真剣なテーマは、監督がまだ二十代と思えないぐらい成熟している。流れていく粒の粗い白黒の映像は、姉の自殺によって実存的な危機に落ち入る女子高生の哀愁と不安を見事に表出している。少女の生きている何気無い日常の中に、人生の重要な全てが盛り込まれているように思う。大事な人を失った主人公は「生きる」方法を探り、大人に成長して行きながら、これから大事になるかもしれない人と出会う。「赤を視る」は素晴らしい恋愛映画としても見ることができる。」
---- ドメーニグ・ローランド/Roland Domenig (ウィーン大学助教授、日本映画研究)
「大人びた時間の流れだ。それは若き哲学者の視点である。
少女はこの世界にそっと触れてみる。そこには痛みという事実があった。決して派手ではないものの中にきらめきがある。そこにあるのは緩やかな揺らぎ。美しくも醜くもない。普通であること自体がいびつであるという事実。当たり前にやって来る死。そんな哲学的な時間の流れを浅川周監督は飾らずに描いていると思う。」
---- 映像作家 丹下紘希(映画「FASTNER」、ミュージックビデオ「Mr.children くるみ」)
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