KAMACHOP/カマチョップ

【2008年08月09日 から 8月22日(金) まで 】

『KAMACHOP/カマチョップ』2007/DV/85分

ボンクラ幽霊コンビ「カマチョップ」が奔走する、オフビート・ヒューマン・ドラマ。 「シューシュポスの神話」をモチーフに、他者との意志疎通が希薄になった現代社会における愛と宿命を描いたシリーズ第1作

初日8/9(土)監督:松本庵路、主演:鎌地広行、原田武明による舞台挨拶トークあり


監督松本庵路
脚本松本庵路
撮影浜口恭行
編集松本庵路
音楽奥野裕則
挿入歌RIO
出演鎌地広行、原田武明、大森南朋、木下ほうか

初日の土曜日と日曜日には監督の松本庵路監督とカマチョップ・コンビの鎌地広行、原田武明のお二人が登場しトークしました。実は松本監督と鎌地氏は双子の兄弟ですが、まったく似ていなくて驚きます。役者さん中心の作品制作。まるで小劇場のような熱気です。下写真はトークの様子

パンクバンドみたいな映像集団を作って、映画界に革命を興したい」−−−−2004年、「革命トマト」という小さな映像集団が誕生した。メンバーは映画・ドラマ・舞台等で活動してきた役者の鎌地広行・原田武明・仲音映音と、作家・松本庵路。既存の映画システムの中にあって、「本当に自分たちの作りたい映画を撮り、多くの人に観てもらうこと」を実践するため、4人は活動をスタートさせる。 録音、撮影、ヘア・メイクなどのスタッフ、そしてキャストには「ただ映画作りに対する熱い思いをぶちまける」というロックな方法でくどき、2005年、短編映画『108』(主演・大森南朋/監督・松本庵路)を製作。この作品は、東京ネットムービーフェスティバルで入選。
超低予算“70万円”の自主映画に邦画界の若手実力派、一流のスタッフが集結
 短編映画を製作したことでミュージッククリップや、企業PV製作の話が舞い込み、少しずつ経験を積んでいく。そして2006年、いよいよ長編映画作品の制作に着手する。予算は70万円であったが、脚本の世界観と“映画づくりの熱”に共鳴してくれた一流のスタッフ、大森南朋をはじめ桐谷健太・波岡一喜・木下ほうかといった邦画界の若手実力派俳優、ミュージシャンが集結し、「KAMACHOP」は産声を上げる。

落雷で死亡したカマチ(鎌地広行)とチョップ(原田武明)、通称カマチョップは幽霊となって新宿のとあるホテルの一室に居座っている。その部屋に博多から岩瀬智恵子(四天王寺紅)という年増の女が宿泊にやってくる。智恵子の上京目的は、借金を重ねて借金取りから逃げ回るニートの息子・岩瀬圭一(桐谷健太)に、自らが老後のために貯めたお金を渡すためだった。しかし死に神・恵比寿(大森南朋)は、理由も告げずに母子が会うことを阻止するようカマチョップに命令する……。

 息子を懸命に探し歩く母。都会で挫折したニートの息子。危険な借金取り。裏ですべてを操る死に神。そして母の無償の愛に心動かされてゆく無力な二人の幽霊。
ボンクラ幽霊・カマチョップを中心に幾多の人間の心情・思惑が交錯しながら、物語は思いもよらぬクライマックスへ。



監督・脚本・編集 松本庵路

1969年6月9日生まれ。千葉県出身。広告、雑誌、書籍等のフリーライターとして活動。2004年に革命トマトを結成後、同集団の脚本家・監督として自主映画、音楽PVを制作。また個人として企業PVの制作や舞台演劇の演出も行う。2005年に短編映画『108』の監督・脚本・編集を手がける。2007年、自身としても初の長編映画である本作を監督。


 8月10日に下北沢のタウンホールで開催された1日限定・公開イベントでは、全国から噂を聞きつけた映画ファンが集まり、大盛況となった。 そして念願の劇場公開が決定(シネマアートン下北沢にて。2008年1月5日〜25日。1日3回の上映)。大盛況で幕を閉じた。6月には札幌の蠍座にて公開決定。また広島・横川シネマでの公開も決定。現在は『KAMACHOP』part2の制作中(来春公開予定)。


デジタル技術が進化し、人と人が物理的には簡単につながるようになった。しかし、一方で人は孤独感を持ち、他者との関係が希薄になったと感じている。毎日のように起こる仄暗い犯罪事件もまた、それを象徴しているのではないだろうか。
人は誰しも、たったひとりで生きているわけではないーーー本作は、「人と人は見えない糸でつながっている」という“人間性を取り戻す”再生の物語。主人公のふたりの幽霊は、ただ草野球に情熱を傾けていた、ほかに取り柄のない男たちだ。それが落雷で死んだことで幽霊となり、死に神の指令を受けて、日常の愛の事件を解決するため、人と人をつなぎ止めるために都会の路地を奔走する。つまり、このボンクラ幽霊は“見えない糸”そのものであり、誰しもが他者のために見えない糸になる宿命であることを物語っている。
ギリシア神話「シューシュポス」とは、完全なる人間と呼ばれた男が神々の怒りを買い、地獄に落とされるという物語。男はそこで、山の頂まで巨大な岩を持ち運ぶという罰を言い渡される。しかし男が何度岩を頂まで運んでも、頂の番人が持ち運んだ岩を麓まで落としてしまう。幾度となく繰り返される生産性のない罰に戸惑い、苦痛を覚える男であったが、いつしか気付くようになる。「宿命とは半分は神から与えられるものだが、残りの半分は自ら行っていることなのだ」と。かくして男は、与えられた罰を半分強制的に、半分自発的に永遠に遂行した。
映画『カマチョップ』は監督・松本庵路がかねてから着目していたこの宿命の物語を現代社会に投影したもの。幽霊となって死に神の指令を全うしなくてはならないカマチョップもまた、その宿命を半分は強制的に、半分は自発的に行うのである。今回の物語は借金苦のニートの息子に老後のために貯めていたお金を渡すため、都会の路地を探し歩く母親のエピソードが中心となっているが、この“親子”という人間関係もまた、避けられない宿命と言える。



スケジュール

13:00〜 20:00〜 21:00〜
8/9(土)・10(日) カマチョップ カマチョップ -------
8/11(月)・12(火) ------- ------- カマチョップ
8/13(水)〜15(金) ------- カマチョップ -------
8/16(土)・17(日) カマチョップ カマチョップ -------
8/18(月)〜22(金) ------- カマチョップ -------

料金

カマチョップ
一般 1200円
学生/会員 1000円

ホームページ

http://www.kakumeitomato.com/
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