ハリウッド名女優・悪女の軌跡

【2012年01月28日 から 3月 8日(木) まで 】

20年代から活躍したハリウッドの大女優ジョーン・クロフォード(Joan Crawford,1905年3月23日 - 1977年5月10日)、そして30年代に続けてアカデミー賞にノミネートされ、演技派女優として大物女優となったベティ・デイヴィス(Bette Davis, 1908年4月5日 - 1989年10月6日)は長年のライバルとして有名だが、二人とも決して美人というわけではなく、するどい眼力と極端なキャラクターで初老になった60年代にアルドリッチの『何がジェーンに起こったか?』で共演することになる。また同じく知性派の女優アイダ・ルピノそしてフランス出身のシモーヌ・シモンも含め絶頂期の名演を堪能しよう。

監督も先日特集したニコラス・レイからロバート・アルドリッチ、そしてジャック・ターナーら50年代に活躍した鬼才からラオール・ウォルシュまで見事なスタッフで製作された。

上映時間更新してます

『キャット・ピープル』Cat People 1942/U.S.A./73分

監督ジャック・ターナー
製作ヴァル・リュートン
脚本ドゥウィット・ボディーン
音楽ロイ・ウェッブ
撮影ニコラス・ムスラカ
出演シモーヌ・シモン、ケント・スミス
 ジェーン・ランドルフ、トム・コンウェイ

技師のオリヴァーは、セントラル・パークで黒豹の写生をしていたイレーナと知りあい、やがて結婚するが、猫族の末裔というイレーナは、自分が興奮すると黒豹に変化するのではないかと苦悩しはじめる。彼女は猫の一族ではないかという疑惑を持ち精神科医にもかかるが…

ルノワールの「獣人」などフランスで活躍し、ハリウッド進出もしたまさに猫顔のシモーヌ・シモンのアメリカでの代表作。ヴァル・リュートンがプロデュースしジャック・ターナーが監督した怪奇映画の第1作。リュートンはその後『キャット・ピープルの呪い』『レオパルドマン』など40年代のホラー映画を支えた。

デュープだが良好なプリント


『月光の女』The Letter 1940/U.S.A./95分

監督ウィリアム・ワイラー
脚本ハワード・コッホ
撮影トニー・ゴーディオ
音楽マックス・スタイナー
出演ベティ・デイヴィス、ハーバート・マーシャル、ジェームズ・スティーブンスン、ブルース・レスター、駒井哲

イギリスの植民地マレーのゴム園の月夜の静寂を破って銃声が数発轟いた。レスリーという女がハモンドという男を殺害した。急を聞いて駆けつけたレスリーの夫のロバート、弁護士のハワード・ジョイスと、地方治安官のジョン・ウィザースルは、おどろくべき冷静さをもって語るレスリーの話を聞くが…。


1938年〜5年連続アカデミー賞にノミネートされ2度主演女優賞を受賞した名女優ベティ・デイヴィスが「黒蘭の女」に続いてワイラー監督と組みモームの原作に挑んだ。映画史に残る悪女を演じる。

良好なプリント


『偽りの花園』The Little Foxes 1941/U.S.A./115分

監督ウィリアム・ワイラー、ハーマン・シュムリン
脚本リリアン・ヘルマン
台詞アーサー・コーバー 、 ドロシー・パーカー 、 アラン・キャンベル
撮影グレッグ・トーランド
音楽マックス・スタイナー
出演ベティ・デイヴィス、ハーバート・マーシャル、 テレサ・ライト、ダン・デュリエ

20世紀初頭、米国南部の小さな町。富裕な銀行主ギデンスはながく心臓を患いボルティモアで入院療養中だった。妻レジナは夫を見舞いもせぬ冷たい性格の女、近くに住むレジナの兄ベンとオスカーは儲かることなら何でもしかねぬ連中で、南部の安い労働賃金を餌に東部商人と結び、この町に綿工場を建設しようと画策していたが…。


「月光の女」に続くデイヴィス=ワイラーのコンビ作。ダシェル・ハメットの夫人でもある劇作家リリアン・ヘルマンの原作を自身が脚色。撮影はグレッグ・トーランドで共演は同じハーバート・マーシャルにテレサ・ライトのデビュー作。

良好なプリント


『ハイ・シエラ』High Siera 1941/U.S.A./100分

監督ラオール・ウォルシュ
脚本ジョン・ヒューストン 、 W・R・バーネット
原作W・R・バーネット
撮影トニー・ゴーディオ
音楽アドルフ・ドイッチェ
出演アイダ・ルピノ、ハンフリー・ボガード、 アーサー・ケネディ、ジョーン・レスリー、アラン・カーティス

特赦で出所した凄腕の強盗犯ロイ・アールは、仲間のマックがお膳立てしたロサンゼルスの高級リゾートホテルの強盗計画に加わることになる。 今回の仲間はベイブとレッドという若者2人と彼らが連れて来た女マリー、 そしてターゲットのホテルのフロント係で強盗の手引きをするメンドーサの4人だが、3人の男たちはいずれも頼りなく、 実際に役に立つのはマリーだけだった…。


W・R・バーネットがジョン・ヒューストンと脚色した犯罪ドラマ。主演は後に監督もするアイダ・ルピノ。小柄で力強いルピノはデイヴィスとも比較されたが、男性を支える役が多く、本作では初主演するハンフリー・ボガードも注目された。監督は巨匠ウォルシュ

ハイコントラストだが良好なプリント


『枯葉』Autumn Leaves 1956/U.S.A./107分

監督ロバート・アルドリッチ
脚本ジーン・ルベロール、ヒューゴ・バトラー、ルイス・メルツァー、ロバート・ブリーズ
撮影チャールズ・ラング
音楽ハンス・J・サルター
主題歌ナット・キング・コール
出演ジョーン・クロフォード、クリフ・ロバートソン、ヴェラ・マイルズ、ローン・グリーン

タイピストとして働く独身の中年女性ミリーは、ある日、年下の男バートと知り合う。積極的にアプローチしてくるバートに戸惑いつつもミリーはバートの想いを受け入れ、ついに二人は結婚するが結婚後、ミリーは、バートがそれまでに語っていたことに様々な嘘があることを知る…。


53年にデビューしたアルドリッチ監督が「キッスで殺せ」「悪徳」に続いて発表したニューロティックなメロドラマ。主演は後に「何がジェーンに起こったか?」でも主演に起用する30年代の大女優ジョーン・クロフォード。若きクリフ・ロバートソンが相手役。 フランスではイヴ・モンタンが大ヒットさせたシャンソン「枯葉」をモチーフにジョニー・マーサーの訳詞キング・コールが歌った主題歌




『大砂塵』Johnny Guitar 1954/U.S.A./110分(テクニカラー)

監督ニコラス・レイ
脚本フィリップ・ヨーダン
撮影ハリー・ストラドリング
音楽ヴィクター・ヤング
主題歌ペギー・リー
出演ジョーン・クロフォード、スターリング・ヘイドン、
 マーセデス・マッケンブリッジ、スコット・ブラディ、
 ワード・ボンド、アーネスト・ボーグナイン

鉱山の町に流れ者のジョニー・ギターが現われ、昔の恋人だった酒場の主人ヴィエンナの元に身を寄せる。ヴィエンナはこの町に鉄道を通そうとする野心や無法者のダンシング・キッド一味との関係が町の人々から嫌われ、ダンシング・キッドに恋心を寄せていたエマは町長たちをたきつけてヴィエンナを追放しようとし二人の女ボスは一触即発の状態にあった…。


ニコラス・レイにとって『理由なき反抗』とともにもっとも知られた作品。日本でも主題歌「ジャニー・ギター」は大ヒットし、ギターを持った渡り鳥ガンマンのスタイルは小林旭にも大きな影響を与えた。また西部劇ながら二人の演技派大女優の対決も見もので、黄色いシャツに赤いタイなど特異な色彩の使い方も異色であった。若きデニス・ホッパーも出演。

本編テクニカラーのプリント(タイトルのみ退色)


『雨』The Rain 1932/U.S.A./78分

監督ルイス・マイルストン
原作サマセット・モーム
脚色 マクスウェル・アンダーソン
撮影オリヴァー・T・マーシュ
音楽アルフレッド・ニューマン
主題歌ペギー・リー
出演ジョーン・クロフォード、ウォルター・ヒューストン、ウィリアム・ガーガン

南太平洋の島パゴパゴ島はいつも雨が降り濡れて土地は泥沼。サディ・トンプスンは、一目見て、それとわかるしがない稼業の女。伝染病の発生が、船客たちを、2週間島に一軒のホテルに泊まる。サデイの他に、伝道師デヴィッドスン夫妻や、マクファイル夫婦がいたが、未開の土地へ来ても、堅気の人々の白い眼を避けることが出来ない。伝道師デイヴィッドスンは、この汚れた女の性を救ってやろうと思うが…。


モームの原作「雨」の2度目の映画化。悪女サディ・トンプソンを演じるジョーン・クロフォードはサイレント時代からフラッパー女優として活躍したが、この後再び演技派の悪女として知られる。




スケジュール

1/28(土) 16:30〜キャット・ピープル 18:00〜月光の女 20:00〜ハイ・シエラ
1/29(日) 14:00〜ハイ・シエラ 16:30〜月光の女 18:30〜キャット・ピープル -
1/30(月) 20:00〜キャット・ピープル
1/31(火) 20:00〜月光の女
2/1(水) 20:00〜ハイ・シエラ
2/2(木) 20:00〜キャット・ピープル
2/3(金) 20:00〜ハイ・シエラ
2/4(土) 16:00〜月光の女 18:00〜ハイ・シエラ 20:30〜キャット・ピープル
2/5(日) 15:00〜キャット・ピープル 16:30〜クレオパトラ 19:30〜月光の女
2/6(月) 20:00〜クレオパトラ
2/7(火) 20:00〜雨
2/8(水) 20:00〜ハイ・シエラ
2/9(木) 20:00〜月光の女
2/10(金) 20:00〜雨
2/11(土) ※別企画 ※別企画 18:30〜偽りの花園 21:00〜クレオパトラ
2/12(日) 14:00〜ハイ・シエラ 16:00〜雨 18:00〜偽りの花園 -
2/13(月) 20:00〜月光の女
2/14(火) 20:00〜偽りの花園
2/15(水) 20:00〜クレオパトラ
2/16(木) 20:00〜枯葉
2/17(金) 20:00〜キャット・ピープル
2/18(土) 15:00〜枯葉 17:30〜大砂塵 20:00〜偽りの花園
2/19(日) 14:00〜大砂塵 16:30〜雨 18:00〜クレオパトラ 20:00〜秘密の「J・エドガー」
2/20(月) 20:00〜枯葉
2/21(火) 20:00〜クレオパトラ
2/22(水) 20:00〜月光の女
2/23(木) 20:00〜大砂塵
2/24(金) 20:00〜偽りの花園
2/25(土) 15:00〜クレオパトラ 17:30〜キャット・ピープル 19:30〜枯葉
2/26(日) 12:00〜秘密の「J・エドガー」 15:00〜枯葉 17:30〜雨 20:00〜秘密の「M・L・キング」
2/27(月) 20:00〜ハイ・シエラ
2/28(火) 20:00〜大砂塵
2/29(水) 20:00〜雨
3/1(木) 20:00〜偽りの花園
3/2(金) 20:00〜月光の女
3/3(土) 15:00〜偽りの花園 17:30〜クレオパトラ 20:00〜大砂塵
3/4(日) 16:00〜雨 18:00〜枯葉 -
3/5(月) 20:00〜枯葉
3/6(火) 20:00〜ハイ・シエラ
3/7(水) 20:00〜キャット・ピープル
3/8(木) 20:00〜クレオパトラ
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